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【投資ノウハウ】確定申告をやろう。「損失繰越」で損切りへの躊躇をなくす方法。

引っ越しなどのバタバタもあり、期限1週間前にしてようやく毎年の恒例行事である「確定申告」が終わりました。

今年は保有株でTOB(株式公開買付)が3つも重なり、数百万円の利益が強制的に確定してしまいました。利益が出るのは嬉しいことですが、その分税金もがっつり持っていかれます。今年は相殺できる確定損が少なかったため還付も少なく、少し複雑な気分です。

今でこそ毎年当たり前のようにやっている確定申告ですが、私がこれを自発的にやるようになったのには、ある「苦い経験」がきっかけでした。

1. 途方に暮れた2018年の「クリスマス・ショック」

私が株式投資を本格的にスタートしたのは、2018年(平成30年)しかし、当時の相場は右肩下がり。2月に一気に下げた後、とどめが12月の「クリスマス・ショック」でした。

年間でのマイナスが確定し、当時の資産(約1000万円弱)に対して確定損失59万円という大きなダメージを負いました。

そんな時、参加し始めていた株のオフ会で、先輩投資家からアドバイスをもらいました。 「確定申告をして損失を申告しておけば、最長3年間は利益と相殺(繰越控除)できるよ」

まずは情報収集のために確定申告の解説本(以下のような簡単なムック本)を読みました。

自治体の特設会場へ足を運びアドバイスをもってからインターネットで申請書を作ってみると案外簡単に手続きができ、この年、私は「59万円の損失」を翌年へ繰り越すことになりました。

2. 私の「損失繰越」と資産拡大の歴史

2018年に「損失額を国に知らせるためだけ」に行った確定申告ですが、その後、私の資産と繰越額は以下のように推移していきました。

  • 2018年(資産約1,000万円): 繰越損 -59万円
    • クリスマスショックで被弾。初めての損失申告。
  • 2019年(資産約1,300万円): 繰越損 -16万円
    • 確定損益はプラス。前年の繰越損59万円と相殺し、残りの損失が16万円に減少。1年ではゼロにできませんでした。
  • 2020年(資産約1,700万円): 繰越損 -10万円
    • コロナショック発生。確定利益は少なかったものの、着実に損失を消化。
  • 2021年(資産約2,100万円): 繰越損 0円(相殺完了!)
    • ついに3年前の負債を全額取り戻し、繰越額がゼロに。
  • 2022年(資産約2,000万円): 繰越損 -39万円
    • 相場環境の悪化で資産が減少し、再び損失額を確定申告。
  • 2023年(資産約2,600万円): 繰越損 0円
    • 前年の損を1年でリカバリー。これ以降、現在に至るまで繰越損はゼロをキープしています。

【補足:資産増加額と損益額について】 「確定利益が少ない年もあるのに、資産の増え方が早すぎない?」と気づいた方がいるかもしれません。投資の利益だけで爆発的に増やしたわけではなく、2019年から2022年までは毎年200万円ほどの「追加入金」をひたすら続けていたからです。

平均的な年収のサラリーマンがこの金額を入金できた理由は、ただひたすら「節約のみ」。コロナ禍という世相も相まって、サラリーマンの最大の武器である「徹底した節約による入金力」で相場の荒波と損失をカバーしていたというのがリアルな実態です。 (なお、資産が3000万円を超えたあたりから、以前のようなストイックな節約はしなくなってしまいましたが・・・)

3. 確定申告が背中を押してくれた損切り

この数年間の確定申告を通じて、「大きな学び」を得ました。

確定申告で損失を繰り越せる仕組みを知ると、「ここで確定損失を出しても、3年間繰り越せて翌年以降の税金がかからなくなるから、ちょっと得した気分になる」という心理が働きます。(※実際にはお金が減っているので、得はしていません)

もともと私は、過去にアメリカ株の含み損で夜も眠れなくなり、思い切って売ったらその日はよく眠れた経験から、損切り自体にはあまり躊躇しないタイプです。「業績への失望」や「他に買いたい株の資金にするため」といった理由があれば、割と損切りできますが、そこに「将来儲けたときに税金が戻ってくるちょっと得した錯覚」が加わったことで、年末が近づくと含み益が大きな株は売るのを我慢し、含み損が多いダメな株をスッパリ切り捨てる「損出し」が完全に定着しました。 結果として、含み益はなるべく持ち越し、含み損は年内に切ることで、ポートフォリオの「鮮度」が常に高く保たれるようになりました。

まとめ:税金の勉強も投資の勉強の一つ

今の時代、「NISA口座でしか株は買わない」という方には、確定申告(損失の繰越)は不要な知識かもしれません。

しかし、特定口座や一般口座で取引をしているなら、絶対に知っておくべき制度です。「絶対に売らない」と決めている投資家でも、今回の私のようにTOBに巻き込まれて、強制的に利益や損失が確定してしまう事態は起こり得ます。

相場で一度も負けたことがない投資家なんていません。大切なのは、負けた時にその傷跡(損失)を放置せず、来年以降への節税チケットとして賢く利用することです。 今年の確定申告がまだの方、もし去年の相場で手痛いマイナスを出してしまっているなら、申告しておくことをおすすめします。

最後に個人的な意見ですが、「確定申告は、全ビジネスマンが利用すべき必須制度」だと思っています。以前「ビジネスマンなら証券口座は絶対に持つべき」という記事を書きましたが、

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それと同じくらい、自分の税金を自分で計算し、コントロールする経験は、投資家としてだけでなく社会人として強力な武器になるはずです。


【免責事項】 ※本記事は筆者の実体験に基づくものであり、税務上の個別具体的なアドバイスを行うものではありません。実際の確定申告や税務判断にあたっては、国税庁のホームページをご確認いただくか、お近くの税務署・税理士等にご相談ください。

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この記事を書いた人

名古屋在住の40代サラリーマン投資家。 雰囲気やニュースに流さそうになりながら、決算書と財務データを読み解く「ファンダメンタルズ分析」を重視しています。投資対象は割安な日本株から米国の宇宙・防衛株まで及ぶ「雑食」スタイルです。 感情に流されず、データと企業分析に基づいた投資を心がけています。

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