いよいよ明日3月17日は、個人的に監視を続けているアセンテック(3565)の決算発表です。
前回決算の記事はこちら

実はキリ良く1000株買いたかったのですが、指値がギリギリ刺さりきらず、中途半端に900株だけ保有した状態でこの決算を迎えることになりました。思い通りにいかないものです。
決算前に同社の現在地と、明日確認したいポイントを「製品」「来期ガイダンス」「バリュエーション」「需給」の4つの視点でざっくり整理しておこうと思います。
1. 製品について:高利益率な自社製品へ
同社のビジネスは、Citrix製品などの仮想デスクトップ(VDI)サブスク移行がベースにあります。 「仮想デスクトップがAIに代替されてユーザーが減るのでは?」という見方もあるようですが、個人的には、1人で複数台の環境を使い分けるケースなどを考えると、むしろ仮想PCの需要は底堅いのではないかと感じてはいます。
今期は大型案件で売上・利益が上振れしたと思われますが、注目したいのは自社製品である「リモートPCアレイ」の成長です。
1台のサーバーで20~30台のPCを仮想化するシステムで、総務省が推奨するネットワーク分離(α’モデル等)の構成として、地方自治体や金融機関でデファクトスタンダードになりつつあるようです。自治体では業務用とマイナンバー用とPC2台での作業がリモートPCアレイの導入で1台で済むようになります今後自治体の採用が拡大すると横展開で一気に普及することがあります。
- 圧倒的な粗利率: 海外メーカー品の代理店販売の粗利率が10%〜20%程度なのに対し、自社開発のリモートPCアレイは推計40%〜50%以上の粗利があると思われます。
- 為替耐性とストック収益: 製造を自社でコントロールできるため円安への耐性があり、さらに「自営保守サービス」が付帯することで、長期的なストック収益も期待できます。
- Resalio Lynxの貢献: 古いPCをシンクライアント化する自社OSは、Windows 11への移行コストを抑えたい企業の強力な選択肢になりそうです。
【業績推移と目標(ざっくり)】
| 指標 | 2024/1 (実) | 2025/1 (予) | 2026/1 (予修) | 2027/1 (中計目標) |
| 売上高 | 6,786 | 14,586 | 17,500 | 17,500 |
| 営業利益 | 607 | 868 | 2,750 | 1,910 |
| 営業利益率 | 8.9% | 6.0% | 15.7% | 10.9% |
| 配当金 | 15円 | 23円 | 30円 | (継続増配期待) |
※単位:百万円(利益率・配当金除く)
2. 来期ガイダンス:表面的な数字よりKPIに注目
四季報では営業利益25億円と来期減益予想が出ていますが、同社のガイダンスは元々保守的な傾向があります。
短期的な目線では、営業利益「30億円」という大台を出せるかが一つの防衛ラインになりそうで、仮に今期並みの25億〜27億円にとどまれば、一時的な失望売りが出る可能性もあるかもしれません。
ただ、表面上の利益予想が保守的であっても、以下の「本質的なKPI」が伸びていれば、中長期の成長ストーリーは崩れていないと判断して良さそうです。
- リモートPCアレイの売上成長率(前年比+25%以上): 利益の源泉である自社製品の勢いが続いているか。
- ストック収益受注額(32億円以上): 中計目標が維持され、収益の質が高まっているか。
- 子会社CXJの受注残高: Citrixの大型案件が単発で終わらず、継続的な更新需要を捉えられているか。
メモリ価格高騰や円安といった原価上昇リスクもありますが、ある程度の在庫確保や、値上げ前の駆け込み需要などでカバーできる範囲ではないかと推測しています。
合わせて強気な中計見直しがかかり、決算と一緒に発表される可能性もあります。
3. バリュエーション:下値不安の少なさと高配当化
仮に保守的なガイダンスが出て売られた場合でも、現在のバリュエーションを考えると下値は限定的な気がしています。
- 仮に営業利益25億円、EPS120円、配当10%増の33円と仮定した場合。
- 現在の株価1,235円なら、PER約9.7倍、配当利回り約2.6%。
- もし株価が1,100円まで下がれば、配当利回りは3%に乗ってきます。
もし来期、配当が40円出れば利回りは3.2%を超えますし、逆に営業利益30億円(EPS137円)の予想が出ればPER9倍の割安銘柄になります。時価総額300億円(株価2000円超え)があってもおかしくないポテンシャルは感じています。
4. 需給:なぜ株価は低迷していたのか?
ファンダメンタルズが悪くないのになぜ株価が下がっていたのか。それは需給の歪みが大きそうです。
最大の要因は、2025年8月のオリックスによるTOB不成立(下限に約30万株届かず)です。これでハシゴを外された短期勢が売りに回りましたが、流動性が低いため逃げ切れず、1,700円台の信用買残が大量に滞留しました。
その時の信用期日が今年2月に通過し、さらに9月の大株主売出の期日も今月に集中しています。
株主構成を見ても、国内個人が約70%を占める一方で、機関投資家は10%未満です。時価総額(約180億円)や1日の出来高(数億円程度)が小さすぎるため、機関投資家が本格参入できず、業績に連動した安定的な株価形成がされにくい状態になっていると思われます。
時価総額300億円ぐらいないと証券会社のレポートすら出してもらえません
まとめ:最悪のシナリオは「高配当株になること」?
決算の見栄えが悪くて株価が下がった場合の最悪のシナリオを考えてみましたが、結局のところ**「利回りが上がって高配当株になるだけ」**なんですよね。
あれ?それって別に、個人投資家にとってはそこまで悪い話ではないような気がしてきませんか?
NISAの成長投資枠で少しずつ拾っていくにはちょうど良い銘柄なのかもしれません。
3月17日火曜日の決算前に株価が下がるなら、決算プレイに挑んでもいい気がしてきました。
朝からずっと悩んでます
【免責事項(注意書き)】
※本記事は、一介のサラリーマン投資家である筆者の個人的な決算前の復習メモであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。 ※個人的な計算や推測が含まれており、来期ガイダンスの予想等や株価予想もあくまで個人の見解に過ぎません。実際の決算数値や市場の反応は全く異なる可能性があります。 ※投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。本記事の内容を参考にして被ったいかなる損失についても、筆者は一切の責任を負いかねます。
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