最近、相場全体が持ち直していることもあり、私の保有株も少しずつ恩恵を受けています。今回は少しポジショントークも交えつつ、投資の面白い側面に触れてみたいと思います。
企業を調べていると、「私たちがイメージしている商品・サービス」とは全く別のところで利益を稼ぎ出している会社に出会うことがあります。味の素が半導体素材で稼いでいる話は有名ですが、私自身あまり詳しくない分野でもあるため、今回は私が実際に保有して事業内容を追っている2社を取り上げてみたいと思います。
◆ スカパーJSAT(9412):実は「宇宙・防衛」のインフラ企業
スカパーと聞くと、多くの方が「スカパー!(SKY PerfecTV!)」のようなテレビの衛星放送をイメージすると思います。
しかし、この会社のもう一つの本当の姿は、何台もの人工衛星を自社で運用し、宇宙空間での通信や画像解析を得意とする「宇宙関連企業」です。海外には競合がいますが、日本では唯一、静止衛星を保有している企業でもあります。
その技術力と立ち位置は世界的にも評価されており、アメリカの月面探査プロジェクト「アルテミス計画(アルテミス2)」では、アジアで唯一のサポート企業に選ばれました。さらに国内に目を向ければ、防衛省のスタンドオフ防衛能力(長射程ミサイル等)の計画において、三菱電機と組んで防衛省向けの人工衛星を打ち上げるなど、実態は「宇宙・防衛銘柄」です。テレビ放送のイメージに隠れた、非常に手堅い国策インフラ企業だと言えます。
直近の業績も好調です。2026年4月28日に発表された本決算では、営業利益が28.3%増の352億円に着地し、来期予想も10.6%増の390億円を見込んでいます。 セグメント別に見ると、宇宙事業が240億円、メディア事業が119億円(調整額▲7億円)となっており、実に利益の約3分の2を宇宙事業が稼ぎ出しています。
また、設備投資の金額を見ても、宇宙事業に490億円、メディア事業に37億円と、会社として宇宙事業に注力している姿勢が明確なため、さらなる成長が期待できそうです。 私の中では「スカパー ≠ テレビ」「スカパー = 宇宙」というイメージを持っています。
過去にスカパーの記事も書きましたので良かったらご覧ください

◆ TOTO(5332):利益の半分は「半導体関連」で稼ぐ
TOTOといえば、言わずと知れたウォシュレットやユニットバスの会社です。しかし、実は現在、この会社の「営業利益の約半分」は、半導体製造装置の部材(新領域事業)が稼ぎ出しています。
① 成長ドライバーとしての「半導体部材(静電チャック)」 TOTOは、半導体のウェハーを固定するための「静電チャック」という消耗品を作っています。売上全体に占める割合は5%程度にすぎませんが、世界シェアは約18%を握っており、この分野の売上の80%が海外向けです。 アプライドマテリアルズやラムリサーチといった世界的な製造装置メーカー向けに出荷され、最終的にはインテルやキオクシアなどの工場で使われていると思われます。最近も大分工場に118億円をかけて新工場を建設するなど、会社としても明確な成長ドライバーに位置付けています。
② 直近の決算とアクティビストの存在 2026年4月30日に発表された本決算でも、営業利益の約50%を、この半導体部品が含まれる新領域(セラミック素材)セグメントが稼ぎ出していました。
興味深かったのは今回の決算説明資料です。アクティビスト(物言う株主)から「半導体関連事業をもっとアピールすべきだ」という提案があった影響なのか、静電チャックに関する詳細や、将来的な需要予測などがいつも以上に詳しく掲載されていました。
おわりに
花王も半導体関連の洗浄工程で使うフラックス洗浄剤で世界トップクラスのシェアを持ち、ハードディスク基板向けの洗浄剤や研磨剤についても世界で高いシェアを持っているらしいということを最近知りました
消費者としてのイメージだけで株を見ていると、企業の本当の稼ぎ頭(利益の源泉)を見落としてしまうことがあります。 これからも、こうした「意外なビジネスモデル」を持つ企業を探しつつ、株式投資を楽しみたいと思います。
TOTOはNISAで100株しか持ってないのが悔やまれる。
【注意事項】 当ブログに掲載している銘柄、相場への見解、および運用成績は、あくまで私個人の記録と思考の整理を目的としたものです。特定の銘柄の購入や売却を推奨するものではありません。株式投資には元本割れ等のリスクが伴います。最終的な投資判断は、必ずご自身の責任で行っていただきますようお願いいたします。
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